「先生!撃ってください!」
哀願するようにジャングルに響くスタッフの緊迫した声!
だが先生と呼ばれる大泉から声は上がらない。
「早く!」スタッフの声はついに悲鳴に近づく!
「ちょっと待て…」焦る大泉、「いいから!撃って!先生撃って!とにかく撃って!」
パニック映画さながらのこの混乱したやり取りからは、これが中米のジャングルに生息する奇跡のように美しい鳥、ケツァールをカメラに収めに来た企画であることは既に感じ取れなくなっている。
これは明らかなカメラ機材の選択ミスであった。
フルオートの時代にピントも手動、露出も手動、あまりに画質本位に作られた巨大なカメラ、持て余す重量、そして巨大なカメラに取り付けるレンズは、バズーカ砲にしか見えない長大な望遠レンズ。
この鉄とガラスのかたまりにしか見えない重量級の望遠レンズを装着したままジャングルを歩かせるのは拷問である。

水曜どうでしょう

しかたなく歩行中は巨大過ぎるバズーカは外しスタッフが背負う。
しかし被写体は野生動物、神出鬼没で突然現れる。
現れるたびに現場はパニック、そこはもう戦場である。
とてもじゃないが「撮って」という言葉は出てこない「撃って!」である。
なんならもう被写体を撃ち落として欲しいくらいの本末転倒した気分だったのである。「中米コスタリカで幻の鳥を激写する!」必見です!買いませんか?!